β(ベータ)って何?知っとくとポートフォリオを組む参考になるかも!

勉強

なんか投資の本とか見てるとβ(ベータ)がどうとか標準偏差がどうとかいろいろ出てきて全然読み進められないんだけど。。。

こういうことってあるあるだと思うので今日はβ(ベータ)ってどういうものなの?っていうのを紹介しますね。

FP試験などでもCAPM(資産価格モデル)のトコで一緒に勉強すると思いますが、今回は計算方法や難しい話は無しでβがどんなものなのかという記事です。

今回は株式の場合で考えます。

自分で計算しなくてもβは見られるサイトもあるので基礎を知っとくだけでもいいと思う!

β(ベータ)って何?基本をわかりやすく紹介します!

  • β(ベータ)がどんなものなのか?
  • 知っとくと投資の際の判断材料にもなる!
  • β(ベータ)を見られるサイトもある!

こんな感じで紹介しますね。

β(ベータ)は市場全体の値動きに対して自分の持ってる証券(株式とか)がどれくらい動くのかを表すもの!

β(ベータ)は市場ポートフォリオ(世の中の全部の資産の合計※この記事では株式市場全体)の値動きに対して個々の資産(自分が持ってる株式とか)がどれくらい動くのかを表すものです。

文章だとややこしいので図で見てみましょう。

日本株式に投資してる場合!

例えば日本の株式に投資してる場合、市場全体(ここでは日経平均株価)のβを1として考えます。

市場全体のβが1とかわけわからんってなるかもしれませんが、これはただの基準なので市場のβ=1ってそのまま覚えればいいです。

トトさん商事の株式を持ってた場合

日経平均株価が20%上昇した時、トトさん商事の株価も20%値上がりしてるのでトトさん商事のβ(ベータ)は市場全体(株式市場全体)と同じ1になります。

トトさん銀行の株式を持ってた場合

トトさん銀行は市場全体が20%上がってるのに対して40%(2倍)値上がりしてるのでトトさん銀行のβ=2となります。

こんな感じでβは市場全体の値動きに対して自分が持ってる株、買いたいと思ってる株ってどれくらいの値動きをするの?

という市場に対しての感応度のことです。

ちなみに基準とする指数は日経平均株価じゃなくてもTOPIXでもいいです。

米国株式に投資してる場合!

もし米国株式に投資してるとしたら、基準の指数はS&P500指数とされることが多いです。

基準にする指数は自分の持ってる株式に関連する指数を選ぶのが一般的だと思います。

米国株がスゴイ上がってるのにトトさん商事はスゴイ下がってる!なぜだ!!とはなりませんもんね。

米国株式の場合も市場全体(ここではS&P500指数)のβを1として、個々の株式のβを見ます。

トトさんマートの株式を持ってた場合

米国株式市場が10%値上がりに対してトトさんマートも10%値上がりしてるのでトトさんマートのβ=1となりますね。

ということで、β(ベータ)は市場全体の値動きに対する個々の値動きの感応度(値動き(リスク)の尺度)のことです。

これ自体はそんなに難しくないですね。

ちなみに

市場ポートフォリオ(世界中の資産に分散されてる)

⇒アンシステマティックリスクは取り除かれてる

⇒システマティックリスクは残る

⇒β=システマティックリスクの度合い

とも言えます。

システマティックリスク、アンシステマティックリスクって何!?

用語!
  • β(ベータ):市場ポートフォリオに対しての個々の資産の感応度、リスクの尺度
  • 市場ポートフォリオ(マーケットポートフォリオ):世の中のすべてのリスク資産(株式、コモディティ、不動産など)をその市場の時価総額の比率に応じて投資したと仮定した場合のポートフォリオ
  • ポートフォリオ:株式、債券、現金、不動産、ゴールドなどの金融商品の組み合わせ(リスクの分散効果がある)
  • 日経平均株価:東証プライム市場に上場する日本の代表的な企業225社の平均株価、日経新聞社が算出、公表
  • S&P500指数:ニューヨーク証券取引所、NASDAQに上場する米国の代表的な企業500社の株価を基準にして時価総額加重平均型で算出した株価指数、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出

知っとくと投資の際の判断材料にもなる!

β(ベータ)=市場ポートフォリオに対しての個々の資産の感応度(リスクの尺度)というのはわかったと思います。

βの基本的な意味を知っただけでもいろいろ考えられることが増えます。

銘柄選定に役立つ!

例えば、

  • ポートフォリオにβがマイナス(市場の値動きとは逆の値動き)の銘柄を入れておくと値動きが安定する
  • 高βの銘柄を中心に投資すると上昇相場で高利益が狙える(下落相場では市場平均よりやられるので注意)

など。

自分は堅実に運用したいからレバレッジ商品は買わないっていう人でも知らずにβ=2の銘柄ばかり買ってたら値動きは2倍レバレッジ商品並みになっちゃうので注意!

業種が違うとβ値も違う!

業種が違うだけでもβは変わってきます。

業績が景気に左右されやすい景気敏感株なんかはβが高くなりやすい傾向があります。

景気敏感株:銀行、海運、不動産などの株。

景気によって金利が上下する度に業績も株価も上下するような株。

逆にあまり業績が景気に左右されないディフェンシブ株などはβは低い傾向があります。

ディフェンシブ株:食料品、通信、鉄道などの株。

景気わるいからご飯もスマホもやめよう!とはなりませんからね。

こんな風にβを知っとくと投資をする際の銘柄選定やポートフォリオの組み方などに役立てることができます。

β(ベータ)を見られるサイトもある!

β(ベータ)は証券会社や新聞社などのサイトで見られるとこもあります。

この画像は日本経済新聞社のものです。

サイト内で各銘柄のβ値やβランキングなどを見ることができるのでよければ見てみてください。

有料登録すれば使えるツールが増えるみたいですが無料でも十分見ることができます。

言い忘れましたがβは過去の値動きから算出してるので、将来も同じような値動きになるとは限らず、βも変わっていきます。

用語!
  • 景気敏感株:景気によって業績が左右されやすい業種の株、銀行、海運、不動産、化学、半導体株など
  • ディフェンシブ株:景気によって業績が左右されにくい業種の株、食料品、通信、鉄道、医薬品、水産、電力株など

まとめ

まとめというか繰り返しですが、

  • β(ベータ)市場全体の値動きに対する個々の値動きの感応度(値動き(リスク)の尺度)
  • 知っとくと銘柄選択やポートフォリオを考えるのに役立つ
  • 見られるサイトもある

以上、知っとくと役に立つかもしれないβ(ベータ)のお話でした!

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