世の中では、いろんな人たちがいろんな場所でいろんな取引をしています。
外務員試験などを勉強してると様々な取引が出てきて、
「誰が何をやってるのか全然わからん!何なんだその取引は!!何目的だ!!!」
ってなります。
しかし、市場の全体像をイメージできると学習の際、知識がスッと入ってくるので知っておきましょう。

試験では暗記になりがちだけど一般常識としてきちんと覚えておこう!
証券市場や金融市場の全体像をつかむことでFP・外務員試験にも役立ちます!
直接金融と間接金融
1.金融市場の全体像
- 金融とは貸し手と借り手がお金を融通しあうこと
- 金融市場とはお金のやり取り(取引)の場所
資金供給者(お金を貸す人、企業)と資金需要者(お金を借りる人、企業)は金融市場を通じてお金の貸し借りの取引を行っています。

ちなみにこういう経済や金融の学習分野では、
- 市場の登場キャラ=主体
- 個人=家計
- 会社=企業
- 国と国の関連部門=政府・公共部門
と呼ばれたりします。
金融市場でのお金の貸し借りとは、
- 銀行にお金を預ける=銀行にお金を貸す
- 家や車のローンを組む=銀行などの金融機関からお金を借りる
- 国が国債(企業なら社債)を発行して買ってもらう=国(企業)は国債(社債)を通してお金を借りる
などの取引や契約のことを言います。


個々の市場については学習を進めるうちに覚えるので、この表はざっくりイメージだけ持てばOK!
2.直接金融と間接金融
直接金融 | ・政府や企業などの資金調達(お金を借りたい)をしたい人が株券や債券を発行し、投資者(お金を貸したい人)に購入してもらうことでお金の貸し借りを行うこと。 ・取引は銀行などを介さずに証券市場を通じて直接行われる。 ・資金回収リスク(損をするかもしれないリスク)は投資者(貸し手)が負う |
間接金融 | ・お金の貸し借りが銀行などの金融仲介機関を介して行われる (例:みんなが銀行にお金を預ける(貸す)、銀行はみんなの預金を個人や企業に貸す) ・資金回収リスクは金融仲介機関が負う |
直接金融は証券会社などを介して取引が行われるけど、証券会社はみんなが注文した株や債券を代わりに売買(委託売買)してくれてるだけなので「証券会社を介してるから間接金融だな!」とならないように注意!

資金回収リスクについては、
・直接金融は自分で自分の利益のために株や債券を買うから損をしても貸し手(自分)の責任
・間接金融は銀行がみんなの預金を銀行の利益のために貸すから損してもちゃんとみんなの預金は保証する=銀行の責任
こんなイメージ!


証券市場とは株や債券の取引が行われる株式市場や債券市場の総称です!
直接金融と間接金融の実例!
- 株や債券を買う⇒銀行を介さず直接ある企業の株や債券を証券会社に注文して買う⇒直接金融
- 銀行に預金する⇒銀行はみんなの預金を誰かに貸したりする⇒間接金融
- お家や車をローンで買う⇒銀行が貸してくれるお金(ローン)は誰かの預金⇒間接金融

以上、直接金融と間接金融でした!!
- 直接金融:金融仲介機関(銀行など)を介さずに、証券市場を通じて貸し手と借り手の間で直接証券の売買をすること。資金回収リスクは貸し手が負う。
- 間接金融:お金の貸し借りが銀行などの金融仲介機関を介して行われること。資金回収リスクは金融仲介機関が負う。
- 証券:株券や債券など。
- 証券市場:株式市場や債券市場などの総称。
🖋練習問題🖋
金融市場に関する以下の記述のうち、正しい場合は〇、誤っている場合は×で答えよ。
問1.直接金融において、資金回収リスクは投資者が負う。
〇直接金融において、資金回収リスクは投資者(貸し手)が負う。なお、直接金融は金融仲介機関を介さず、証券市場を通じて行われる取引である。
問2.企業が株式市場、債券市場において資金調達をすることは間接金融に区分される。
×証券市場(株式市場、債券市場)を通じての資金調達(借り手となること)は直接金融に区分される。