システマティックリスク、アンシステマティックリスクって何!?

勉強

株式投資のリスクには、分散投資をすることで取り除くことができるリスクと分散しても取り除くことができないリスクがあることをご存じですか?

株式投資にはいろんなリスクがありますが、今回は、

  • システマティックリスク(分散投資では取り除くことができないリスク)
  • アンシステマティックリスク(分散投資で取り除くことができるリスク)

の2つを紹介します。

トトさん
トトさん

知っておくと投資の判断の際に役立つのではと思います。

システマティックリスクとアンシステマティックリスク

よく株式投資の話でリスクを減らすためには

  • 「いろんな銘柄に分散するのが大事だ!」
  • 「指数に連動するインデックスファンドがいい!」

という話を聞くと思います。

これ自体は、そのとおりだな~って思いますが、でもじゃあ

  • 分散投資やインデックス投資で取り除けるリスクってどんなの?
  • 取り除けないリスクって何?

っていうのを考えてみるのも大切だと思うので紹介します。

トトさん
トトさん

FP試験でも出題されるかも。

用語!
  • リスク:予測できない値動きの振れ幅(下げ幅だけじゃなく上げ幅も含む)のこと。

システマティックリスクって何?

システマティックリスクとは株式市場そのものに存在するリスクのことで分散投資では取り除くことができないリスクのことをいい、マーケット・リスク、市場リスクって呼ばれることもあります。

システマティックリスクとなる要因

  • 景気の悪化
  • 金利の上昇
  • 災害、紛争
  • 政府要人の発言

など。

トトさん
トトさん

こんな風に市場全体(多くの国や企業)が多かれ少なかれ影響を受けて市場全体に起こりうるリスクのことをシステマティックリスクって言います。

雑な例.

景気が悪化⇒ほとんどの企業の業績悪化⇒みんな株を売って現金とか国債に逃げ出す⇒ほとんどの企業の株価が下落⇒どんなに分散しても結局下がる

こんな感じで個々の企業や特定の業種の業績だけではどうしようもない市場全体の動き(リスク)のことをシステマティックリスクって言います。

アンシステマティックリスクって何?

アンシステマティックリスクは市場全体のリスクとは違い、個々の企業などが持つリスクのことで分散投資で取り除くことができるリスクのことで非システマティックリスクって呼ばれることもあります。

アンシステマティックリスクとなる要因

  • ある企業の利益が過去最高益を更新
  • ある企業に大きな仕事が舞い込んだ
  • ある企業で大規模なストライキが起こった
  • ある企業で不祥事が起こった

など。

トトさん
トトさん

こっちは分散投資でリスクを取り除ける!

雑な例.

世の中が好景気で舞い上がっている⇒ほとんどの企業の業績が過去最高⇒ほとんどの企業の株価も好調⇒トトさん商事の株を購入⇒トトさん商事に隕石が落ちてしばらく休業⇒トトさん商事の株価大暴落⇒世の中好景気なのになぜか損した

こういう個別の企業に潜んでいるリスクのことをアンシステマティックリスクって言います。

トトさん
トトさん

このケースはトトさん商事以外の株にも分散しておくことで、トトさん商事の株価が下がっても他の株価の値上がりで損を回避することができます。

用語!
  • システマティックリスク株式市場そのものに存在するリスク分散投資では取り除くことができないリスク
  • アンシステマティックリスク個々の企業などが持つリスク分散投資で取り除くことができるリスク

分散投資はアンシステマティックリスクを取り除く!

分散投資ではシステマティックリスクは取り除けませんが、アンシステマティックリスクの部分は取り除くことができます。

ここでは、どのくらいの銘柄に分散すればどの程度リスクを減らせるのかを紹介します。

分散投資とリスクの減り具合!

アンシステマティックリスクの部分は分散投資で取り除けると言っても、どのくらい分散すればいいの?ってなると思います。

上のグラフは保有銘柄数とリスクの関係を表してるグラフです。

グラフでは、保有銘柄が30くらいまで増えると大幅に分散効果が出始め、保有銘柄が60くらいまで増えるとアンシステマティックリスクの大部分を取り除くことができることが分かります。

トトさん
トトさん

ちなみにこのグラフはいろんなファイナンス系の本やサイトで見られると思います。

分散投資は60銘柄程度が目安!

グラフでは60銘柄程度でアンシステマティックリスクをほぼ取り除き、それ以降は銘柄を増やしてもあまり効果は上がらないことが分かるので分散投資は60銘柄程度が目安と言えると思います。

別にそれ以上が悪いわけではなく個別の株式で分散するなら最低60銘柄程度はあった方が効果的という意味です。

トトさん
トトさん

TOPIXや全世界株などのインデックスファンドなら少ない資金から買付や積立てができるのでそっちもアリです!

システマティックリスクはどうする?

システマティックリスクの方は株式だけでは予測も回避も難しいので、

  • 株式だけじゃなく国債やゴールドなどの株式以外の資産クラスにも分散する
  • 株式だけじゃなくキャッシュポジション(現金、預貯金)もつくっておく
トトさん
トトさん

株だけでどうこうしようとするより国債や現金などの手堅い投資も大切!

用語!
  • 資産クラス(アセットクラス):投資対象となる資産の種類や分類のこと、株式、債券、不動産、貴金属、現金など
  • 国債:政府が財源確保のために発行する債券で最も信用度の高い投資商品、元本保証で満期日には元本が戻ってくるほか、途中で利子(年1~2回)ももらえる、利付国債、個人向け国債、物価連動国債などがある
  • ゴールド:投資対象を金(ゴールド)としている投資商品、純金積み立て、ETF、投資信託などがある
  • キャッシュポジション:現金や預貯金、短期の(すぐに換金できる)社債や国債などの合計

まとめ

システマティックリスク、アンシステマティックリスクのまとめです。

  • システマティックリスク株式市場そのものに存在するリスク分散投資では取り除くことができないリスク
  • アンシステマティックリスク個々の企業などが持つリスク分散投資で取り除くことができるリスク
  • 分散投資でアンシステマティックリスクは取り除ける(60銘柄が目安orインデックスファンド)
トトさん
トトさん

知っておくと役に立つかもしれない、そんな2つのリスクのお話でした。では!

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